「落としの八兵衛」「鬼の八兵衛」など多くの異名を持つ昭和の名刑事
平塚八兵衛(ひらつか はちべえ)さん。

彼の取り扱った事件には歴史的にも知名度の高い
「吉展(よしのぶ)ちゃん誘拐殺人事件」「三億円事件」
「BOACスチュワーデス殺人事件」などが挙げられる。

平塚さんのインタビューをもとに平塚さんが捜査に当たった事件は
著書『刑事一代 平塚八兵衛の昭和事件史』として出版されている。

また、その著書をもとに渡辺謙さん(平塚八兵衛役)でドラマにもなっている。

平塚八兵衛(ひらつか はちべえ)さんは、若い頃に農業に従事していたが、
ある事件で誤認逮捕される。そして取り調べ中に暴行を加えられ、この経験が
きっかけとなり警察官になる事を決意。警視庁に入庁する。

平塚八兵衛

出典:NAVER

その後、警察功労章(けいさつこうろうしょう)・警察功績章(けいさつこうせきしょう)など
受賞する名刑事として活躍するのだが、今回は平塚さんが取り扱った事件『カクタホテル殺人事件』
について紹介しようと思う。

カクタホテル殺人事件は、1967年東京都品川区にあるカクタホテル208号室で
北海道室蘭市の会社員・平山房子36歳が遺体となって発見された事件である。

平山は首を吊っている状態で発見され直筆の遺書も2通があり自殺と判断された。
しかし平塚警部補はその結論に疑問を持ち他殺と考え捜査を続けた。

その結果、被害者の平山は勤務先から有価証券1200万円を横領し全国指名手配されている事が分かった。
そしてホテル従業員への聞き取り調査で平山の妹と称する女性がホテルへ訪ねていた事が分かった。

結果、妹と称していたのはバーでホステスをしていた伊藤和子22歳。その後、主犯は和泉英雄32歳である事が分かった。

和泉は美容室を経営する女性と交際していた。彼女と結婚するには「お金が必要」だと考えていた。
そこで経理課に勤務している離婚歴のある平山に「2人でバーを経営しよう。金を横領しよう」と持ちかけた。

そして逃亡する際に女性2人のほうが安全だと考えホステスの伊藤を紹介し姉妹に偽装したのである。
その後、和泉は伊藤に「事故死を見せかけて殺害しよう」と持ち掛けるが失敗。

平山はカクタホテルに滞在する事となる。
その直後、伊藤は妹と称し、平山の部屋を訪ねる。

一方、和泉はと言えば、偽名で隣の部屋へチェックインしていた。そこで
「もうお前の犯行はばれている。自殺に見せかけて逃亡しよう」と持ち掛け遺書2通を平山に書かせた。

その後、和泉と伊藤は平山に睡眠薬入りのドリンクを飲ませ首を絞めて殺害。
首つり自殺へみせかけた。

1971年和泉と伊藤には無期懲役が言い渡されている。

参考文献:カクタホテル殺人事件1967(昭和42)年10月16日

平塚八兵衛さんは執念深い捜査を行い、殺人だけでも124件を手掛けたとされる。
しかし帝銀事件では、容疑者に拷問を加え自供させた事実も明らかになっている。

多くの功績を残した刑事でありながら、賛否両論のある刑事とも言える。
ただし『昭和の名刑事』である事は彼の功績を見る限り間違いないであろう。


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