今回は、アメリカで起こった冤罪事件で、無実の罪で捕まった兄の為に、
自ら弁護士となったベティ・アン・ウォーターズさんのストーリーを
ご紹介します。

まずは、簡単にベティ・アン・ウォーターズさんについてご紹介です。

ベティ・アン・ウォーターズ(betty anne waters)さんについて

ベティアン 弁護士

出典:facebook.com

ベティ・アン・ウォーターズ(betty anne waters)
1955年生まれ(58-59歳)※2014年

アメリカ南部の貧しい地域で
9人兄弟の中の1人としてベティは生まれました。
ベティらが育ったのはマサチューセッツ州のアヤという
小さな村でした。

子供の頃は、兄のケニーとともに隣の家にお菓子を
盗みに入るなどの悪さをしていたそうです。

ディアブラザー 実話ベティアンら兄弟

出典:innocenceproject.org

1970年代後半、家族はロードアイルランド州へ引っ越し、

そこでベティ・アンは高校を中退して、レストランで、兄のケニーと共に働き始めます。
しかし、ケニーは祖父の面倒を見るためにアヤへと戻り、

そしてケニーに悲劇が起こることになります。

ベティ・アンの半生は2010年公開の映画「ディア・ブラザー(原題:Conviction)」にもなっており、
ベティ・アン・ウォーターズをヒラリー・スワンクが演じています。

冤罪が起こるまで

ベティアン ケニーケニーとベティ・アン2001年

出典:nytimes.com

ある日、兄のケニーの隣人が殺害されました。
ケニーは犯罪歴があったため 警察に連行される事に。

しかし確固たるアリバイが、ケニーにはありました。
彼は事件当日、一晩中地元のレストランで働いており、次の日の
朝は、警官に暴力をふるった罪で裁判所へ直行していました。

しかし、その約2年後の1982年ケニーはその殺人容疑で逮捕される事に。

家族らは、民間弁護士を雇おうとしましたが、高額な費用が掛かる為、
ケニーは「僕は無実だから、高額な費用が無駄になる」とそれを拒否。

結局、ケニーの元恋人らの嘘の証言により、1983年5月彼は、終身刑の
判決を受けます。その後、家族は弁護士を雇い控訴しましたが失敗し、
1985年に彼は
投獄されることになります。

ベティ・アンが弁護士になるまで。そして無実証明までの道のり

ベティアン 弁護士 映画

出典:innocenceproject.org

投獄されることになった兄ケニーは、刑務所内で絶望し自殺未遂を
してしまいます。

そこで、ケニーは「ベティ・アンは、僕が無実であることを知っている。
だから何年かかってもいいから弁護士になって僕を助けてほしい。」
とベティ・アンに語ります。

ベティ・アンは、「もう、自殺しないと約束するのであれば、
ケニーの言う通り、弁護士を目指す。」と約束したのでした。

1983年当時、ベティ・アンは29歳で結婚しており、2人の息子がいました。

彼女は、ウェイトレスとして働きながら、地元のコミュニティカレッジに在籍し、
ロジャー·ウィリアムズ大学のロースクールで学びます。

彼女の最終学位は法務博士(Juris Doctor)となります。

その途中「夫よりも兄を優先しすぎている」という理由で夫は去っていきました。

それでも、彼女は諦めず弁護士を目指します。
ロースクール在学中、ケニーの裁判時にはまだ解明されていなかった「DNA」に出合います。
ベティ・アンはそこで、「DNA鑑定ができれば、兄の無実が証明される」と思い
ケニーに提案します。

しかし、ケニーはDNA鑑定について理解しておらず、逆に有罪の証拠を植え付けられるのでは
と思い、DNA鑑定を拒否。しかし、ベティ・アンらの説得の元、DNA鑑定を受けることに。

そして逮捕から、18年後の2001年3月DNA鑑定及び、
元恋人らが「当時嘘の証言をした」事を認め
ケニーは無罪判決を受けます。

引用元:theguardian.comnytimes.com

ケニーが無罪になってからその後

ケニーはその後、妹や姪、甥などと楽しい時間を過ごしましたが、
無罪判決から約半年後に、
壁から落ちて頭を打ち47歳で亡くなってしまいました。

ベティ・アンは「彼にとって人生で最高の6か月間だった。」と語っています。

その後、ベティ・アンは「警察が、ケニーが無実であったことを知りながら、
無実の男を刑務所へと送った」事を証明し、
2009年7月15日にアヤは340万ドル(およそ3億5千万円)をベティ・アンらに支払い
2009年9月17日には連邦地方裁判所より1070万ドル(およそ11億)が支払われました。

現在は、ポートアイランドでの以前の仕事に戻り、飲食店のゼネラルマネージャー
兼、共同オーナーとして活躍されています。

一方で、冤罪の為、捕まった人々を救う「イノセント・プロジェクト」での
無償活動も続けているそうです。
引用元:drexel.edu

今回、ベティ・アン達の身に起こったのは、「捜査ミスで起きてしまった冤罪」ではなく、
「明らかに無実の男を有罪へと仕立て上げた冤罪」です。

ベティ・アンらの他にも、様々な経緯で冤罪で苦しんでいる方がたくさんいるそうです。
調査する人・裁く人、全て人間なので、100%はないのかもしれません。

しかし冤罪になってしまった場合、本人そして周りの人々から大切なものを
奪ってしまいます。

日本でも残念ながら、冤罪が起こった事件もあります。
司法関係者だけではなく、私たち自身も小さな事件で「人を誤解していないか?」
「人に対するイメージを勝手に創っていないか?」を考えなければいけないとベティ・アンらから
学びました。


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